【初心者必見】煙管入門ガイド【おすすめの種類から吸い方まで】
煙管とは?
キセルは日本にタバコが伝来して以来、独自の進化と文化を形成した喫煙具です。
当初はインディアンが儀式に使う様な「長いパイプ」として日本に伝わったキセルですが、「刻みたばこ」の登場により火皿は小さくなり、それに伴い「長いパイプ」は小型化していき、今日の煙管を成す形となりました。
※雁首(がんくび)・羅宇(らう)・吸口の3パーツが基本構成。
江戸時代に流行したキセルですが、当時は嗜好品というよりファッションアイテムとしての側面が強かった様です。
当時の男性からすれば、唯一個性を出せるアクセサリーがキセルであり、各々特注のキセルを注文して自身のステータスをあらわしていました。
更にこの特注品の中には、「喧嘩煙管」と呼ばれる極太のキセルも存在していて、刀を持てない農民などが護身用の武器としていたとか。
一方、女性では花魁(おいらん)が長いキセルを持っているイメージがありますが、実はコレもステータスを表していて、格の高い遊女ほど長いキセルを持っていました。
この様に面白い背景を持つキセルですが、更に興味深い事に身分によってキセルの持ち方も違いました。
煙管の持ち方
キセルの持ち方は図の様に分かれていて、各々持ち方が違いました。
と言っても実際当時の人々がしっかりコレに当てはまっていたかは不明で、これは歌舞伎役者がそれぞれ演じるキャクターの身分に応じてこの持ち方をしているそうです。
因みに「農民持ち」は、畑仕事で手の皮が厚くなった当時の人々だからこそ出来たもので、腑抜けた我々現代人がやると大火傷しますのでご注意を
煙管のメリット
臭いが少ない
キセルにしてまず変わったのが、臭いに対する周囲の反応です。
調べてみるとタバコ独特の不快な臭いは、葉を包んでいる「紙」にあるそうで、これに使われている燃焼材などの化学物質が臭いを発しているそう。
余談ですが、タバコの発ガン性の最もたるものはこの巻き紙にあるとまで言われています。
健康被害についてはともかくとして、臭いは「普通に葉っぱが燃えてる匂い」との事。それも決して良い臭いとは思えませんが、如何にこれまでの紙巻きが臭かったのか痛感します。
中には「お線香の様でむしろ好きな香り」との声もあり、大幅に臭いが減るのは事実のようですが鼻が麻痺してる我々はしっかり周囲に配慮しましょう。
値段が安い
市販の紙巻きタバコは現在も値段が上がっていて、最終的には一箱千円になるとまで言われています。
現在の相場は一箱約450円前後で、コレを毎日消費すると450×30日=13,500円
一方刻みタバコは、一袋500円で5日〜1週間程度持ちます。
30日÷5日=6×500円=3000円
一月13,500円が煙管にすると3000円で済んでしまいます。
一万円以上違うと「よし、キセルにしよう!」と思ってしまいますが、デメリットもチェックしときましょう!
煙管のデメリット
手入れ・掃除が面倒
キセル唯一のデメリットがこの手入れの面倒くささです。
キセルは定期的に掃除をしなければならないので、これが吸ったら捨てるだけの紙巻きと比べハードルを上げています。
と言っても吸ったらその都度やる訳ではなく月に1、2回程度で充分ですので、慣れの問題です。
煙管の掃除の仕方
【煙管の掃除】羅宇と延べで違う掃除の仕方!手入れの頻度や必要な物 - jamming
初期費用は?煙管入門に必要な物
①煙管②タバコ葉③エタノール④モール
煙管をはじめるのに必要な物はこの4つだけ!
初期費用はざっと3000円から5000円くらいです。(もちろんどの煙管とタバコ葉を選ぶかによって多少前後します。)
因みにエタノールとモールは、煙管を掃除する時に使用するので、「キセルにしてもすぐやめちゃうかもしれないし…」という場合は後回しでも構いません。
さらに、あると便利な小道具にキセル入れなどもあります。
煙管の吸い方
煙管の吸い方は意外とかんたんで、図の様にタバコ葉を丸めて火皿にセット
マッチやライターで火をつけて、ゆっくり吸っていき煙を楽しみます。
時折 優しく吹き返すと火が安定して吸いやすいです。
この時「スープをすする様にゆっくり」吸うのがベストとされてますが、あくまで「キセルを活かしたおいしい吸い方(クールスモーキング)」であって絶対にそうしなければ吸えない訳ではありませんので、最初はあまり構えずゆったり吸いましょう。
煙は肺に入れていいの?
歴史的にみるとタバコの煙を肺に入れる様になったのは、紙巻きタバコが登場したつい最近の事で、それ以前は口腔喫煙と言って口と鼻で煙を楽しんでいました。
そういう訳で、古い歴史を持つ煙管も基本的には口腔喫煙がおいしい喫煙具ですが、だからと言って肺喫煙をしてはいけないのかと言えばそんな事はなく、個人の好みでどちらの吸い方も楽しめます。
僕も紙巻きタバコからキセルに移ったので、当初はどうにも口腔喫煙だけでは満足感が得られず、肺喫煙で煙管を楽しんでましたが、最近はその時々で口腔喫煙も楽しんでいます。
煙管で吸えるタバコの種類
日本固有の喫煙具であるキセルには、「刻みたばこ」と呼ばれる専用のたばこ葉があります。
しかし現在では「刻みたばこ」の銘柄が少ない為、代わりに手巻きタバコの専用葉である「シャグ」を使って様々な味を楽しむ事も出来ます。
その他、市販の紙巻きタバコを切断して火皿に詰めて吸う事も出来るそう。
代表的な刻みタバコ
小粋
「キセルと言えば小粋・小粋と言えばキセル」と言われるほどの代表的な刻みたばこです。
世界的にも類を見ない髪の毛の様に細く刻まれたタバコで、日本刀の様な高度な刃物を作る技術を持っていたからこそ、ここまで細く刻めたのだそう。
味はもう文句なしにおいしいです。
とってもおいしい。「和」って感じ。「日本のタバコだ!」って感じ。
我ながら抜群の表現力です。
ただ小粋は扱いがちょっと難しく、ビギナーからすれば「めんどくさい」タバコかも知れません。
極細のため管理を怠るとすぐに乾燥してしまい、掴むとホロホロと崩れてまともに吸えない状態になってしまいます。
そんな訳でコンディションを保つには少し経験値が必要ですが、値段は380円とお手頃なのでキセルを始めたら是非試してもらいたい銘柄です。
宝船
小粋に比べて宝船は「シャグ」に近い質感で、かんたんに丸める事が出来て管理も比較的楽チンです。僕もキセルを吸い出して当分は宝船を愛飲していました。味に不満がなければ宝船をベースに、時折別のタバコにチャレンジして行くのも楽しいです。
煙管におすすめのシャグ
シャグとは手巻きタバコ専用の刻みタバコです。
銘柄の少ない煙管用の刻みタバコに比べ、シャグは種類も豊富でメンソールなども選べます。
DRUM(ドラム)
手巻きタバコのシャグとして人気の高いDRUM(ドラム)です。欧州では一番売れているシャグで「かつお節」の様な独特の香りと、そこからは想像できない味わい深いコクがあります。
加湿されしっとりしてるので、煙管で吸う場合には封を開けて30分ほど風通しの良い場所で乾かしておくと吸いやすいです。
コルツ・クリアメンソール
強烈なメンソールでメンソール好きから評価の高いコルツ・クリアメンソールです。探してみると意外と少ない、しっかりとした煙草の旨味と強メンソールを両立したシャグで、充分な満足感を得られます。
シャグや刻みタバコはどこで買えるの?
コンビニで買える紙巻きタバコと違って、シャグや刻たばこを購入できる場所は限られています。
取り扱いがあるのは「たばこ屋さん」と「量販店」そして「専門の通販サイト」です。
おすすめはやはり一番種類が多く、いろいろ選べる「たばこ屋さん」で、探してみると近所や駅の周辺に意外とあります。
また、店舗によってはドンキホーテなどの「量販店」でも取り扱ってる事がある様です。
そして、初回購入時に免許証の写真を送ったりと、厳重な年齢確認がちょっと面倒ですが、どうしても近所に取り扱いがない場合は「通販」で購入する事も可能です。
煙管の種類と選び方
キセルを選ぶ際にチェックしておきたいポイントはザックリ分けて「種類」と「長さ」の2つです。
どちらも主に味に影響するので、自分の好みに合わせて選びましょう!
煙管の種類「延べ」と「羅宇」
キセルには大きく分けて2つの種類あります。
全体が金属で作られた「延べ煙管」
そして、一部に竹などを使用した「羅宇煙管」です。
延べ煙管の特徴
延べ煙管は全体が金属で作られたキセルです。
特徴として、煙草の味をダイレクトに味わえるため、辛めの吸口が好みの方や、喉に刺激が欲しい方に好まれています。
更に延べ煙管の良いところは、なんと言っても手入れのしやすさ!金属のため本体をまるごと洗う事が可能で、掃除が非常に楽チンです。
はじめてキセルにチャレンジするという方には断然「延べ」をおすすめします。
羅宇煙管の特徴
羅宇(らう)キセルはその名の通り、羅宇の部分が竹や木で作られているキセルです。
時代劇などに登場するのもこの羅宇煙管が多く、キセルと聞いて多くの人がイメージするのはこの形ではないでしょうか。
延べ煙管と対照的にタールを抑えたマイルドな喫味が特徴で、羅宇の素材によって味の変化を楽しむ事が出来ます。
ただし手入れについては材質上、水に濡らす事などは出来ないので繊細な扱いが要求されます。
煙管の長さ クールスモーキングとは?
煙草には「クールスモーキング」と呼ばれるおいしく吸うテクニック的なものがありまして、要は熱い煙より冷たい煙の方が雑味が少なく、タバコ葉本来の味を楽しめるというものです。
キセルの「長さ」はこれに影響し、長ければ長いほど煙が口に届くまでの間に冷やされるという事で、先述の「煙管の吸い方」にあった、「スープをすする様にゆっくり」というのもこの為です。
更に長さはタールの調整にも影響していて、長いとマイルドになり、短いとハードになります。
携帯性にも影響するので慎重に選びたいポイントですが、ポケットに入れて携帯したいのであれば個人的に20センチが限界だと思います。
煙管おすすめ
それでは最後に個人的おすすめキセルを紹介します。
あまり多く紹介してもどれを選んで良いか分からなくなるので、実際使ってきた中で初心者におすすめのキセルを「羅宇」と「延べ」から1つずつ選びました。
煙管おすすめ①黒船煙管
お手頃価格で人気を集める「柘製作所」通称ツゲの黒船煙管です。
大きな火皿が特徴的で、何度も葉を詰め替えなくても一度で満足感を得られる上に、手巻きやパイプなどの刻みが荒いシャグ にも対応してます。
さらに火皿・雁首・羅宇・吸口と4分割に分解出来るので掃除が非常に楽チンです。
真鍮製の黒ニッケルで仕上げられていて、使い込むと徐々に下地の真鍮が顔を出し味のあるビジュアルになっていきます。
煙管おすすめ②六角和幸
リーズナブルなものから職人手作りの品まで展開する「飯塚煙管」の六角和幸です。雁首と吸口が六角形のため、コロコロと転がる事がなくデスクで使用する場合などに扱い易いキセルです。全長 約20センチと少し長めで、羅宇煙管ならではの柔らかな喫味を楽しめます。
【完全版】フライトジャケットの種類と特徴
- A-2 フライトジャケット
- L-2 (L-2A/L-2B)
- CWU-36/P
- G-1フライトジャケット
- B-6
- B-10
- B-15
- MA-1
- CWU-45/P
- B-2
- B-3フライトジャケット
- N-3
- N-2(N-2A/N-2B)
A-2 フライトジャケット
A-1ジャケットの後継として、1931年に陸軍航空隊により正式採用された夏季用フライトジャケット。
米空軍パイロットの象徴的アイテムとして長きにわたって愛されて来たA-2は、ファスナー式の前立てを初採用した事でこれまでのフライトジャケットから飛躍的に機能性を向上させ、飛行服の礎となったモデルだ。
台襟のついた(無しもある)大きな襟やパッチポケットが特徴的で、当初は馬革を使い贅沢に作られていた。その画期的なデザインは支給品の「軍服」であるにも関わらず、パイロット達に宝物の様に愛されたという。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
ライトゾーン(10℃〜30℃)
◼︎コントラクター
ラフウェア社・エアロレザー社 etc…
◼︎マテリアル
ホース・ カウ・ゴート
キングオブフライトジャケット
A-2フライトジャケットは当時のパイロット達が心奪われた様に、現代でも多くのファンに愛されています。
ファッションの世界でフライトジャケットと言えばMA-1が人気・知名度ともにトップですが、フライトジャケットの世界で最もフィーチャーされているのはA-2と言って過言ではありません。
多くのファンを生み出す理由として、そのデザインやバックボーンも勿論ですが、コントラクターによる細かな仕様の違いがマニアを生み出す1つの由縁となっています。
戦時中数多くのコントラクター(軍と契約した業者)により納入された事で、軍から依頼された仕様書(ミルスペック)は共通であるにも関わらず、襟の大きさや形状が違っていたり、同じシールブラウンでも色味が全く違うなど、様々な変化が見られます。
このアメリカ的な大雑把さが結果的に、A-2の深みを増しマニアックなファンを生み出す事となりました。
L-2 (L-2A/L-2B)
第二次世界大戦後の物資不足に影響され、入手と生産にコストのかかるレザーを廃し、フライトジャケットはコットンを経てナイロンへと姿を変えていった。朝鮮戦争時に実践投入されたL-2は、パイロットから絶大な支持を得ていたA-2の後継としてナイロン製フライトジャケットの到来を告げたモデルだ。
当初 陸軍航空隊に採用されたL-2だが、航空隊が空軍として独立した際にシンボルカラーのエアフォースブルーとなりL-2Aに進化する。しかし結局のところ、ブルーが目立ち過ぎるという事でセージグリーンを採用したL-2Bに落ちついた。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
ライトゾーン(10℃〜30℃)
◼︎コントラクター
American pad & Textile co. etc…
◼︎マテリアル
ナイロン
ビギナーにもおすすめのリーズナブルで着こなし易い1着
夏季用に開発されたL-2は、肉厚なフライトジャケットに対して綿が入っていない為、気軽にサラリと羽織れる人気の高いフライトジャケットです。
価格も他のフライトジャケットに比べると手が出しやすく、はじめて買った本格的なフライトジャケットがL-2というファンも多いのではないでしょうか。
フライトジャケットに興味のない人からすれば、MA-1に間違えられる様なフォルムをしていますが、肩のエポレットやジッパー下の三角フラップ、蓋の付いたフラップポケットなど、全く別の一着となっています。
渋いオリーブドラブのL-2
鮮やかなブルーのL-2A
合わせやすいセージグリーンのL-2B
カラーも豊富でファッション的にも楽しめる為、はじめてにおすすめのフライトジャケットです。
L-2フライトジャケットの選び方!着こなし&おすすめブランド
CWU-36/P
傑作A-2からナイロン製のL-2を経て、現在アメリカ軍で採用されているライトゾーンフライトジャケット。CWU-45/Pとほぼ同じデザインで、こちらもアラミド系の難燃性耐熱繊維「ノーメック」を使用しているが、夏季用のため中綿は入っていない。
◼︎プロパティ
アメリカ軍
◼︎適応気温域
ライトゾーン(10℃〜30℃)
◼︎コントラクター
ALPHA INDUSTRY etc…
◼︎マテリアル
ナイロン
G-1フライトジャケット
陸軍にA-2があるように、海軍にもG-1という特別なフライトジャケットが存在する。常に陸軍とライバル関係であった海軍はA-2に対抗して、G-1の祖先 M-442を開発する。
動き易い背面のアクションプリーツや襟のボアなど、特徴的なデザインはこの時から一貫して踏襲されているが、これにG-1の名を冠するのはM-442が登場してから10年後の1950年「G-1 SPEC.55J14」からである。
◼︎プロパティ
アメリカ海軍航空隊
◼︎適応気温域
インターミディエイトゾーン(−10℃〜10℃)
◼︎コントラクター
L.W. Foster Sportswear社 etc…
◼︎マテリアル
ゴート・カウ
B-6
夏季用のライトゾーンと極寒冷地用のヘビーゾーンの中間を埋める「インターミディエイトゾーン」として初採用されたのがB-6。
ムートンとシープスキンを使用したフォルムはB-3によく似ているがディティールは大きく異なっており、狭い機内での運動性が求められたB-6では毛足が短く刈り込まれ、軽量化と動き易さを両立している。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
インターミディエイトゾーン(−10℃〜10℃)
◼︎コントラクター
ラフウェア社 etc…
◼︎マテリアル
シープスキン
B-6フライトジャケットの特徴!着こなしやB-3との違いを解説!
B-10
原料である皮革の枯渇により、レザーからナイロンへ切り替わっていく過渡期に誕生したコットン製フライトジャケット。
大量生産が可能なコットンツイルをメインに、内側にはアルパカウールを使用。B-6に負けない保温性と動き易さを実現した。しかし製造期間は短く1年程でB15シリーズに移行していく。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
インターミディエイトゾーン(−10℃〜10℃)
◼︎コントラクター
SUPERIOR TOGS CORP etc…
◼︎マテリアル
コットンツイル
B-15
MA-1へと続く現代フライトジャケットの礎を築いたB-15シリーズ。
様々なマイナーチェンジを繰り返す事でA〜Dタイプまで存在し、中でも写真のB-15Bはそれまでのレザーやコットンから近代飛行服のスタンダードとなるナイロン素材を採用したモデルだ。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
インターミディエイトゾーン(−10℃〜10℃)
◼︎コントラクター
ARNOFF MFG.CO. etc…
◼︎マテリアル
コットン→ナイロン
MA-1
フライトジャケットの中で最もポピュラーなMA-1は、マニアックな知識はなくとも名前だけなら誰もが聞いた事があろう傑作モデル。
1957年にB-15シリーズの後継としてアメリカ空軍で採用されて以来、その高い完成度により長期間採用&製造されていたため最も多くの個体が出回っている飛行服でもある。ファッションアイコンとしても世界的に人気が高く、日本では80年代に爆発的ブームを巻き起こした。
◼︎プロパティ
アメリカ空軍
◼︎適応気温域
インターミディエイトゾーン(−10℃〜10℃)
◼︎コントラクター
ブルーアンカー社 アルファ・インダストリーズ etc…
◼︎マテリアル
ナイロン
CWU-45/P
傑作MA-1の後継として登場したCWU-45/Pは、陸海空軍に加え海兵隊も使用する、最先端のインターミディエイト・フライトジャケット。
デュポン社が開発した難燃性素材「ノーメックス」を採用し、防寒性の高い肉厚ナイロンや中綿入りのキルティング地など、機能美に溢れたモデルになっている。
◼︎プロパティ
アメリカ軍
◼︎適応気温域
インターミディエイトゾーン(−10℃〜10℃)
◼︎コントラクター
ALPHA INDUSTRY etc…
◼︎マテリアル
ナイロン
B-2
第一次大戦終結後。アメリカはフライトジャケットの研究開発を目的に、航空衣料委員会を設置した。しかしそれを持ってしても、極寒から兵士を守るヘビーゾーンの制作は難航を極めていた。
そんな背景のなか1931年に登場したB-2は、それまでのカバーオール(つなぎ)から単体のジャケットに切り替えた初のモデルだ。B-2という名前からも分かるように、後に傑作B-3へと進化を遂げる。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
ヘビーゾーン(−30℃〜−10℃)
◼︎マテリアル
ホースハイド
B-3フライトジャケット
爆撃機のパイロット達を襲うのは対空砲火だけではない。高高度で戦う彼等のフライトジャケットは、いかにして極寒の空から身を守るかを第一にして作られている。
B-2の後継として1934年に採用されたB-3は、羊革を用いたシープシェアリングという新しい概念を取り入れ、類稀なる防寒性を実現した傑作フライトジャケットだ。シープスキンをメインに補強のため各所に馬革を使用しており、その突出したデザインは数あるフライトジャケットの中でも独特の存在感を放っている。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊
◼︎適応気温域
ヘビーゾーン(−30℃〜−10℃)
◼︎コントラクター
ラフウェア社 etc…
◼︎マテリアル
シープスキン&ホースハイド
N-3
寒冷地での機能性を追求し類稀なる防寒性を手に入れたN-3は、その完成度から多くの衣料品に影響を与えたモデルである。
事実コントラクターは軍にN-3を納める一方で、民間用にも流通させていた程だ。大型フードにコヨーテファーなど、N-2と似た特徴を持つが、パイロット用がN-2 搭乗員がN-3と区別されていた。これも爆撃機ならではの進化の分岐である。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊→空軍
◼︎適応気温域
ヘビーゾーン(−30℃〜-10℃)
◼︎マテリアル
ナイロン
N-2(N-2A/N-2B)
B-2から始まったヘビーゾーンの飛行服は、傑作B-3を経てN-3で円熟の域へ突入する。しかし丈の長いN-3は狭いコクピットでは窮屈であり、その問題を解消するため丈の短いN-2が登場。
1945年に初採用され、ヘルメットを被ったまま着用できる大型のフードには特徴的なコヨーテファーをあしらっている。航空隊の空軍独立に伴いエアフォースブルーのN-2A、セージグリーンとなったN-2Bへと変化を遂げた。
◼︎プロパティ
アメリカ陸軍航空隊→空軍
◼︎適応気温域
ヘビーゾーン(−30℃〜-10℃)
◼︎マテリアル
ナイロン